北アルプス 唐松岳 五竜岳   2012/08/10~11
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その1 八方尾根から唐松岳頂上山荘

その2 唐松岳2696メートルへ

その3 唐松岳頂上山荘から五竜山荘へ


五竜山荘から五竜岳そして遠見尾根を下る。

夕べ、涼んでいると五竜岳に登って来たという男性から声をかけられた。

先月、剱岳に登ったときは怖くなかったが、五竜岳は怖かった。

危険な所があるので気を付けて登るようにと注意された。

山の危険度の感じ方は人によってかなり違う。

大して危険では無いというレポートが多い所でも、実際行ってみるととても危険と感じる時もある。

逆に危険と聞いて行ってもそう感じないこともある。

五竜岳はどうかな?



4時前に起きて、出発の準備をする。

朝食はお弁当にしてもらい五竜岳に向かって出発。

4時34分

ヘッドランプを点けて登り始める。



最初は、緩やかな綺麗な道だが暫く登ると岩が多くなる。



三角錐のピークは巻いて行く

ピークの下を見るとかなりきれ落ちている。



後から二人登ってこられたようなので、道を避けようとしてうっかり浮き石を踏んでしまった。

体勢を立て直そうとしたらスイカ程の岩が転がり落ちた。

しまった!と思ったが他の岩も巻き込んでドンドン転がっていく。

幸い後から登ってきた方とは違う方向に落ちていった。

肝をつぶした。

あんな岩が当たったら大怪我だけではすまない。

驚かしたことをお詫びして先に行ってもらう。



だんだん岩が厳しくなってきてストックはデポして登って行く。

二カ所鎖場がある。

かなり緊張して登る。



印に忠実に従って登るが落石をしないように気を付けて登る。

北尾根の頭そして八峰(はちみね)キレットへと続く道から右へ登ると標識があり数人休んでいる。

此処が頂上?

しかし、三角点が無い。

先を見るとかすかにもう少し高い所に岩が見える。



ゴツゴツした岩を越えて尾根らしい所を進んでいく。

5時44分五竜岳2814m山頂着。

三角点は倒れて転がっている。



鹿島槍方向は深いガスの中。

何も見えないので、下山することにする。

鹿島槍やキレットを見たかったなあ。



大勢登ってきてリュックをデポして頂上に向かった。

これから鹿島槍に縦走するのだろう。

下りはやはり緊張する。



落石が怖いので家内とは距離をとって降りていく。

単独の女性が、上の鎖の所で登れなくなっていた。

足をくじいたようで、諦めて帰るという。

痛めた足で岩場を下るのはかなり大変そうだ。



ガスがかなり引いてきた。

遠見尾根も見えてきた。



行きは暗くて見えなかったミヤマコゴメグサ

トウヤクリンドウはまだ花を閉じている。



6時55分五竜山荘に帰ってきた



トイレをお借りして、山荘のご主人に先日の白岳の転落死についてお聞きする。

白岳から下る途中に滑りやすい細尾根があり左側が切れ落ちているそうだ。

ツアーだったので歩きながら写真を写したり景色を見たりしていて足を踏み外したのかも。

「この山荘の近辺は事故が多い所なのでねえ..」



五竜岳も少し見えてきた

山荘前のテーブルで朝食にする。

お弁当は鶏肉丼で味が濃いが美味しかった。

一個を二人で食べてもう一個は昼食用にする。

唐松岳方向からドンドン登山者がやって来た。

2時間で来たというご夫妻は昨日は白馬岳山荘から唐松山荘まで歩き通してこられたらしい。

私達と同年代のようだが凄いなあ!



7時37分出発。

遠見尾根の南のカールには雪渓が残りコオニユリが一面に咲いている。



ハクサンフウロも綺麗だ。



白岳に向かって登って行く



遠見尾根分岐から右に登って行く



小さなピークが白岳かな

振り返ると山荘が見える。



ツガザクラやミヤマホツツジが沢山咲いている。



7時49分白岳2,541 m着

これから下る尾根を眺める。



チングルマはもう実になってる



タテヤマリンドウやウサギギクそしてエゾシオガマなどが咲き乱れる



アカモノも綺麗だ

五竜岳はまだガスの中



少し下るとチングルマの花がまだ元気

カラマツソウが沢山咲いている。



シナノキンバイが少しばかり咲いてよく目立っている。



しばらくはなだらかな道だ。

ミツバオウレンが群生していた



コイワカガミもまだ咲き残っている。

此処から急降下。細尾根となるらしい。

ストックを仕舞う。



滑りやすい岩場が続く



ザレタ道は所々崩れて細くなっている。

右の写真では良く解らないがこれは登山道から左下を見下ろした所

こんな所で滑ったら命が幾つあっても足らない。



ザレタ所と花が沢山咲いている岩場が交互に出てくる。

アズマギクやコオニユリが綺麗だ



ザレ道が続くのでストックを出す。

イワシモツケが多い。



ミヤマウツボグサやシモツケソウも



オンタデとハクサンタイゲキハクサンタイゲキ



カールへ向かって下る気持ちの良い道もある



少し登って下ると、踏むだけて崩れて滑り落ちそうな所もある。

こんな所で歩きながら写真を撮っていたら危険だ



晴れていれば五竜岳と鹿島槍が岳が綺麗に見える所だ。

見上げると五竜山荘もまだ見えている。



急な階段道となる。

雪渓が少し残っている。



下っているはずなのに、登り返しが何回もある。

早くもゴンドラから登ってきたという若者が二人やって来た



振り返ると五竜岳の頂上付近が顔を出した。

また小さなピークへと登って行く



ピークに危険の看板。

此処で危険地帯は過ぎたようだ。

ピークから降りた所に木製のベンチ?がある。

ここが西遠見?



鞍部に来ると池があり雪が残っている

若いご夫婦が休憩していた



ツガザクラがまだ咲いている

あれっ!こんな所に西遠見の標識

西遠見はピークかと思っていたら鞍部だった。

9時18分

出発してからもう既に1時間40分経っている。



残雪が綺麗だな

マイヅルソウが群生している。



ツマトリソウも元気に咲いている



ゴゼンタチバナとアカモノ



僅かに残った雪渓を渡る。

融けた雪渓の横にショウジョウバカマが咲き始めていた。



ミヤマツボスミレのピンクが淡くて綺麗だ



右に大きくザレタ横を通る



ミヤマコゴメグサの群生に見とれる

ガマズミ?は赤い実



ナナカマドの樹林帯を進むが緩いアップダウンで標高は全く下がらない



コイワカガミがこの時期綺麗に見えるなんて幸せ。



9時42分大遠見2,113mに着く

テレキャビンまで5㎞ 2.5時間と書いてある。

まだ遠いなあ。

ウラジロヨウラクは可愛いなあ。



急な階段が続く

家内は膝が曲がらないので横に向いてカニさん歩きで降りていく。

シロバナニガナとハクサンオミナエシ



夕べ同宿だったご夫婦が追いついてきた。

記念写真をパチリ。

流石若いのであっという間に追い越して行った。

今度は階段道を登って行く

キツイ登りだ。



ピークに着くとケルンがある。

ここが中遠見

10時39分

2,035m

随分と歩いたようなのに標高はほんの少ししか下がっていない。



アカモノの実が沢山出来ている。

ジャムにすれば美味しいかな?

中遠見から下ると目の前に小遠見のピークが見えてきた。



小遠見に向けて足取りが軽くなる。



小遠見の頂上直下にはミヤマママコナが群生している



大勢が休憩している小遠見に11時丁度到着

約3時間半程かかっている



ベンチで少し早いが昼食

弁当の残りを二人で分けて食べる

やっと腹の調子が良くなり味わって食べることが出来た。



隣のベンチのご婦人から「五竜岳に登ってきたの?」と声が掛かる。

今日は小遠見までだが何回か五竜岳には登ったことがあるらしい。

1時のゴンドラに乗りたいので早々に出発する。

少し歩くとトラバース道と合流する。



此処のホツツジは色が白くて淡いピンクが綺麗だ。



ここから先は東京にいたとき来たことがある。

純白のヤマアジサイ?が綺麗だ



オオコメツツジとゴゼンタチバナの赤い実



?とユキザサかな。



タケシマランの実とホツツジ

この尾根はホツツジが大変多い



見返り坂に着いた。

此処から地蔵の頭が綺麗に見える。



八方尾根が霞んで見える。

急坂を下りると地蔵の頭に着く



慰霊碑の側にナメルギボウシ



正面に唐松岳や五竜岳が見えるはずだがガスの中だ



地蔵の頭 12時19分着

アルプス平に向けて降りて行く



アカバナシモツケソウの咲き乱れる中を降りて行く



先程小遠見でお会いしたご婦人が手を振っている。

シロバナコマクサが咲いていますよと興奮気味。

シロバナコマクサは初めての出会い。



ヒマラヤの青いケシが一輪だけ綺麗に咲き残っていた。

家内はパンフレットでこのケシが咲いていることを知っていたらしくて大喜び。



カライトソウやヤナギランも花の盛り



シナノナデシコも初めて見る

12時45分五竜テレキャビンに着く。

出発から5時間12分程。

大遠見から3時間程掛かっている。

何故か標高差の割には時間が掛かった。

ゴンドラに乗ると冷たいおしぼりのサービス

顔を拭くと冷たくて気持ちが良い

おしぼりは真っ黒

五竜エスカルプラザに降りると同宿のご夫婦もやって来て1時13分の花三昧シャトルバスに乗る。

このバスは1日乗り放題で500円。

白馬村をグルグル回っているので散策するのには便利。

ご夫婦は八方ゴンドラ駅で下車

私達はバスターミナルで下車して駐車場へ。

駐車場に温泉があり入るととてもヌルヌルすべすべで良い温泉だった。

値段も500円で安い。

何時もの白馬道の駅で買い物して高速へ。

お盆の帰省時期で大渋滞。

茨城JCTと吹田ICでは全く動かなくなり約12時間掛かって家に着いたのは2時半

ビールを飲んで寝床に飛び込む。

今日はガスで眺望は悪かったが、以前から登りたかった五竜岳に登ることが出来て大満足。

明日からは阿波踊りが始まる。

今年の夏山シーズンももう終わりかな?



五竜岳 標高差 344m 距離2.3㎞



その1 八方尾根から唐松岳

+365m -1279m 距離7.65㎞

5時間12分 標高差の割には長時間が掛かった。 普通なら3時間程で下れる。

ゴンドラの最終時間に注意が必要。

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