北アルプス 白馬岳 杓子岳 鑓ヶ岳   2012/07/15~17
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- 白馬大雪渓から白馬三山縦走 鑓温泉 -


その1 2 白馬大雪渓

その3 白馬岳 朝日の出

その5 白馬鑓温泉へ

その6 白馬鑓ヶ岳から猿倉へ

その4 杓子岳 白馬鑓ヶ岳



食事を終えてさあ出発だ。

少し雲があるが気持ちの良い朝だ。

これから向かう杓子岳や白馬鑓ヶ岳が朝日を浴びて輝いている。

白馬鑓ヶ岳の右奥には針木岳や野口五郎岳そしてその奥に槍ヶ岳も見えるはずだが、雲に覆われている。



(マウスを画像の上に移動してみてください。)

天を突く三角錐の剱岳を中心とした立山連峰もその堂々とした姿の全貌を見せている

左手前の丸いピークは丸山

右奥には富山の街

その向こうに薄く見えるのは能登半島か?




旭岳の右奥には黒部市だろうか日本海が青く穏やかに見える。

画像の左に黒部川(広い河川敷)が海に向かって流れているのが解る。

北陸自動車道が横切っている。

(左の画像をクリックして下さい。)

3000m級の山の山頂から海抜ゼロの海を見下ろす事が出来る。

その高度感が白馬岳の魅力でもある。



杓子岳や旭岳をバックに記念撮影



登山客が続々と白馬岳に向かって登って行く

朝日岳や小蓮華山へと縦走していくのだろう。

名残惜しいが私たちも出発

6時6分

今日は鑓温泉泊まりなのでゆっくりと散策しながら歩いて行こう。



ウルップソウの向こうに杓子岳と白馬鑓ヶ岳

頂上宿舎の向こうに立山連峰

何とも贅沢な風景が目の前に広がっている。



緩やかな道を下っていく。

昨日はガスで何も見えなかったが今日は最高の眺望だ。

目の前に真っ白な雪の残る杓子岳が朝日に輝いている。

突然後ろから大勢の歌声が聞こえた。

「此処は白馬 向こうは杓子..」とか歌っているように記憶しているが急だったのではっきり覚えていない。

振り返るとヘリポートの所で手を振っている。

「来月もまた来いよ~」

「いや来週も来いよ~」

と見送ってくれている。

「またきま~す!ありがとうございました」

帰ってあの唄を調べると長野県人なら良く知っているという

山岳の唄(北アルプス白馬岳)」 作詩 小西民治 作曲 古賀政男 昭和10年

歌詞は山荘のスタッフが変えて歌っているようだ。

誰か歌詞を知っていたら教えてください。



タカネシロツメグサとハクサンイチゲの向こうに立山連峰

剱岳と毛無三山の間に白山が昨日よりはっきりと見えている。



ツクモグサは今日も半開き

ミヤマシオガマの濃いピンクが美しい



イワベンケイとミヤマクワガタが岩に咲き乱れている。



キバナノコマノツメはひっそりと隠れるように咲いていた

大雪渓の上部はこの稜線まで続いていた。



オヤマノエンドウのブルーとハクサンイチゲの白い花が一面に咲いている。



目の前には立山連峰の立山三山と剱岳そして少し離れて毛勝三山(けかちさんざん)の毛勝山2414mや釜谷山そして猫又山。

その奥には日本海が青い

ミヤマオダマキは晴れた日が似合う



大雪渓からの分岐で白馬岳を振り返る。



西には旭岳2867mと清水岳が美しい

テント場にはまだテントが設営されて残っている。



丸山に向かって登って行く

イワオウギが沢山咲いている。



もう一度白馬岳を振り返る。

此処から見た姿が一番綺麗かな?

大雪渓の上部が稜線まで達していることが良く解る。



ミツバオウレンに似ているが葉が5枚ある?

ハイマツにも新芽が出始めている。



丸山までは多くの登山者がいる。



ミツバオウレンとコイワカガミ



ハクサンイチゲとシナノキンバイ



丸山から下りていくとまるでマグマが飛び出したような茶色いピークが下に見える。



シロウマタンポポがアチコチに咲いている。



ミヤマクワガタが群生していて綺麗だ



周りはどちらを向いても花だらけ

杓子岳に向けてグングン下って行く



雲がもくもくと湧いてきた。

午後から天気が崩れるのかな?



砂礫帯の斜面にはコマクサがしがみつくように咲いている。

去年の燕岳のような群生では無いが高山植物の女王と呼ばれるだけのことはある。



ツガザクラの小さな群落が所々にある

ハクサンシャクナゲの花はとても少なかった。



ミヤマダイコンソウやイワキンバイの咲く鞍部から茶色のガレタ小石の道を登って行く。



杓子岳の頂上直下には天狗菱等の半壊した岩塊のピークがある。

7年程前にこの岩塊が大崩壊して今でも落石を続けているらしい。

手前には杓子岳北東ルンゼが大雪渓まで続いており山スキーのメッカだとか。

イワウメが花の盛り



杓子岳までは結構厳しい登りだ

ハクサンシャクナゲのツボミ?



ざらざらの登山道を我慢強く登る

コマクサやオヤマノエンドウが慰めてくれる



ミネズオウとチングルマも多い



トラバース道を行かずに頂上に向かう

茶色の小石がじゃらじゃらとして歩きにくい。

殆どの登山者はトラバース道を行ってしまったが一人後から登ってくるので落石しないように気を付けて登る。

白馬岳と旭岳を振り返る



イワヒゲが頂上直下に咲いていた

頂上手前にから大雪渓から続く雪渓が伸びてきていた。

杓子岳頂上からは支尾根が北と北東そして南東に伸びている。

この支尾根の間がルンゼとなっていて切れ落ちている。

このルンゼから大雪渓へと落石が多いそうだ。



杓子岳2812m頂上着

7時46分

沢山の山野草を写しながら来たので白馬山荘から1時間40分かかった。

北東の谷を覗き込むと怖い

あの下が白馬尻だろうか?

白馬三山ルート図

それにしても風が強い

谷に吹き飛ばされそうだ。

覗き込むと風が吹くと崩れ落ちそうな岩が沢山ある。



先程まで晴れていたのにあっという間に白馬鑓ヶ岳の頂上がガスに覆われる。

振り返ると白馬岳もガスの中

此処から見る白馬岳は鷲が羽を広げているように見えて素晴らしいそうだが残念だ。



この杓子岳から春スキーで滑り降りる人が大勢いるそうだが信じられない。

この杓子岳の北斜面は「岩石氷河」と呼ばれる特殊な地形らしい。



早々に下山開始

頂上を振り返ると東側は鋭く切れ落ちている。

西側は包丁でスパッと切ったように見える。

白馬鑓ヶ岳とは対照的な姿だ。



赤茶けた岩が風化しているのか割れてごろごろしている。

この山が大雪渓や杓子沢に落石を続けている理由がわかりそうな気がする。

こんな厳しい岩の斜面にもツガザクラがしがみつく様に咲いているのに脅かされる。



崩れやすいガラガラ道を下るとトラバース道と出会う。

鞍部から白馬鑓ヶ岳に登る所で山岳パトロールの方たちが休憩していた。

足下にイワヒバリが忙しそうに餌を探している。



ふと見るとクロユリが沢山咲いている。

木曽駒ヶ岳で出会って以来だ。

家内が喜んでいる。

シロウマタンポポも多い



白馬鑓ヶ岳は見上げるような急傾斜

まずは小鑓に向かって登って行く。

ウルップソウの周りにシコタンソウが群生している。



シコタンソウはピンクの模様が可愛い。

地面に這うようにミヤマアズマギクが咲いている。



ミヤマオダマキがこれでもかとその澄ました顔を見せつけている。

こんな所にチョウノスケ



ミヤマムラサキが健気に咲いている

右はミヤマアマナかな?



杓子岳を振り返る。

白花のウルップソウが沢山咲いている。



ハイマツ帯の苦しい登り

これはミツバオウレンだな。



やっと小鑓に着く

風が強くて立っていられない直ぐに降りる。



小鑓を降りてから白馬鑓ヶ岳に向かって登っていくとクロユリの群生が続いている。



杓子岳は茶色の岩石だったが白馬鑓ヶ岳は白い流紋岩。

石灰岩の露頭もあり三葉虫などの化石も見つかるとか。

白馬三山が昔は海の底だったことを物語っている。

頂上手前は草木も生えていなくて何処からでも登っていける。



頂上手前に三角点らしき石柱があるが此は三角点では無い様だ。

もう少し登ると頂上に着く

白馬鑓ヶ岳山頂2903m

9時11分

杓子岳から1時間半程かかっている。



山頂標識の向こうに三等三角点「鎗ヶ岳」がある。

更に先にもピークがある。



立山方向はガスに覆われて仕舞った。

ガスが引くのを待って一枚撮影

黒部湖が見えている。



暫く山頂でいたがガスがスッキリと無くならないので下山する。

あまりにも風が強く顔に風が当たって気分が悪くなってくる。

ジャケットのフードを被り紐で締める。



キバナノコマノツメやイワツメグサが健気に咲いている。



やっと鑓温泉への分岐にやってきた

9時58分

まだ10時前だし、このまま稜線を歩き天狗荘から天狗の頭まで行ってみたいと思った。

しかし、此処まで4時間もかかっているし、強風で疲れてしまった。

これからまだ2時間あまり強風の稜線を歩く気がしない。

このまま鑓温泉に降りて温泉でくつろぐことにする。

しかし、鑓温泉手前の岩場が心配。


その1 2 白馬大雪渓

その3 白馬岳 朝日の出

その5 白馬鑓温泉へ

その6 白馬鑓ヶ岳から猿倉へ

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