秋の里山 常念岳 横通岳    2010/9/17〜18
ホームページ里山倶楽部四国編 

じょうねんだけ 常念岳 (2857.0m) よことおしだけ横通岳(標高 2,760m) 穂高町

− 北アルプス入門コースの山 常念岳 眺望抜群 横通岳 −

常念山脈の主峰として麓の安曇平からの山容は北アルプスの中でも美しさは飛び抜けている。
常念岳は、この山を開山した行者の名前から付けられたと言う説が一般的だが、四月になる
と山肌に黒い袈裟を纏った「常念和尚」の雪形が現れ、地元では「常念坊」と呼び親しんでいる。

常念乗越からの落日は見事の一言に尽き、逆光に浮かぶ槍ヶ岳のシルエットには誰もが感動すると言う。


安曇野を旅すると西の方に日本アルプスの山々が屏風の様に聳えている。

その中でも一際目を引く三角錐の山がある。

随分と昔にその山が常念岳だと知った。

その山は遙かに遠くそして高く、私たちが登ることなどとうてい出来ないと思えた。

しかし、槍ヶ岳や穂高岳に登って、常念岳の美しい姿を見て是非登りたいと思う様になった。

常念岳は日本アルプス入門の山と言われている。

そう厳しい山でもなさそうだ。

しかし、駐車場からは標高差が1600mもある。

でも山荘までなら標高差1200m程なので、厳しい様なら山荘まで登って泊まり

次の日に山頂を目指すことも考えられる。

17日の朝0時に自宅を出発。

快調に走り中央高速の駒ヶ岳SAでガスチャージとトイレ休憩。

途中で睡魔が襲うが我慢して豊科ICで降りて登山口を目指す。



目の前に前常念岳そしてその奥に常念岳が聳え立つ。

その右の左に少し低く見えるのは横通岳だろう。

アルプスあずみの公園からあずみ野カントリークラブに向かう。

途中、常念岳登山口の看板があり左へと曲がるが、此は三股登山口への道だった。

三つ叉登山口へは工事中で時間通行止めになっている。

元に戻り、もう少し先から左へと曲がりゴルフ場に沿って登って行く。



駐車場には既に10台程の車が停まっていた。

7時丁度出発。

登山口まで1.1kmの標識がある。



随分と背の高いアケボノソウが満開



アキノキリンソウやヤマシロギクが咲き乱れている。



雪の様に咲く白い花は?

歩き始めてすぐに小さな山小屋がある。



駐車場はこの先には無いと思っていたが道路脇に駐車スペースが何カ所かある。

ノコンギク
も多い。



ダムがあり広い駐車場があるが鍵が掛かっている。

明日から一週間は解放するらしい。

やがて登山口が見えてくる。



7時15分登山口着。小屋には叔父さんが一人。

男性が一人登山届けを書いていた。

私たちも登山届けを出して、トイレをお借りして出発。

トイレ横には沢から引いた水が勢いよく流れ出ていた。

7時21分出発。

登山口の標高は1260mと書かれているが、それは駐車場の標高で此処は1330m。

常念小屋まで5.7qと書いてある。

標準時間は4時間だが、そんなに掛かるのかなあ?不思議。

とりあえず常念岳のことは考えず、常念小屋を目指すことにする。



昨夜まで、大雨が降っていた所為で木の橋が濡れていて滑りやすい。

気をつけて進む。



7時33分山の神到着



大きなトチノキがある。



山の神には何故かウィンナーが一本とトチの実が奉ってある。

それにしても立派なトチノキだ。



ウバタケニンジンに花が似ているが葉が違う?

シラネセンキュウかな?

小さな沢を渡る。



大糠沢 7時42分

サラシナショウマが夕べの雨に倒れている。



男性が一人追い抜いていった。

やがて広い沢に出る。

この沢が一ノ沢だろう。



沢の流れは豊かで綺麗だ。



小さな沢をいくつも渡る。

イヌショウマかな?



ミヤマガマズミの実が赤くなっている。

大水の時は上を迂回する様になっている沢を辿って行く。

ゴアテックスの防水を信じて水の中もそのまま進む。



やっと1/4かな?大滝に到着。

8時17分

大滝と言っても滝は見あたらない。

此処で標高1610m

まだ300mしか登っていない。まだまだ先は遠い。



大きな葉の笹が茂っているが登山道は綺麗に刈り払われている。

ヤマハッカが咲いていたのをミッケ。

登山道は緩やかで綺麗に整備されている。

ファミリーハイクが多いというのも肯ける。



登山道は水が流れて沢の中を歩く様な感じ。

やっと距離で半分の烏帽子沢に着く。

8時41分。

やっと500m程登ってきた。



先行者が早くも食事中

朝ご飯かな?



段々と道が急になると梯子などが設置されている。

沢にはコップなどが置かれていて至るところで冷たい水を飲むことが出来る。

顔を洗うと生き返る。



本格的な登山道となり楽しくなる。



突然視界が開ける。

あの鞍部が常念乗越かな?

白い花はゴマナのようだ。



天気は良いし、誰にも会わない静かな山道は日本アルプスとは思えない。



9時14分、笠原坂に到着。

登山口から二時間程もたっている。

後、標高差450mで常念小屋に付けるはず。

常念小屋まで2時間の標識。

えっ!まだ二時間も掛かるの??



振り返ると松本の町が遙か下に見える。



青空の下、常念岳が呼んでいる。

背の高いアキノキリンソウの様な花が群生している。

ハンゴンソウかな?



背の高い秋の花達の群生する中を登って行く。

ミヤマシシウドかな?



花を眺めながらノンビリしたいが、まだまだ先は長い。

ハンゴンソウが一面に咲いている。



沢も段々急となる。



ナルコユリかな黒い実が可愛い

ゴゼンタチバナは至る所に赤い実を付けていてよく目立つ。

実が付くのは6枚葉で、4枚葉には実が付かないのが不思議



小さいミヤマトリカブトの花も多くなってくる。

ミソガワソウもあちこちに咲いている。



ホソバヤママハハコが現れてくる。

咲き始めで初々しい。



駐車場まで2時間の看板



リンドウはまだ蕾



白い長い首の花が一面に咲いている。

以前どこかで会ったよね。

チヨウジギクと言ったっけ。

何回見ても面白い花。



ソバナが咲いているが昨夜の雨で痛んでいる。



ミソガワソウが多くなる。



ギボウシの花やウメバチソウもひっそりと咲いている。



坂が急になったと思ったら胸突八丁に着く。

10時6分

出発してからもう三時間近い。

急な階段道を登って行く。



マルバノリクラアザミが一面に咲いているがもう花の終わり。

かろうじて残っていた花を写す。



急な階段道をぐいぐい登って行く。

常念岳の山頂が近く見える様になる。



福助落としで冷たい沢水を飲んで一休み。



コイワカガミの花の跡かな?

気持ちの良いトラバース道は立派な渡り橋で整備されている。







ミヤマシシウドが見事



ミヤマガマズミの実とミヤマアキノキリンソウ?



沢を渡り登ると最終水場に着く。

10時28分。

美味しい水を飲んで一休み。



此処からはもうすぐで常念乗越に着くと安堵するが、なんと急坂が続く。



後、標高差200m位のはずだと気合いを入れて登る。



古い丸太の第一ベンチ。

この辺で下山者が現れてくる。

団体さんが多い。

えっ!山頂はまだ遙か上だ。



シラタマノキの実をミッケ。

元気な若い人達が大勢で降りて来た。

道を譲られたので一気に登るが息が上がる。



第二ベンチは石のベンチ



あと少しだがきつい。



突然顔を出した常念岳はザレ石の急坂。

あんな所を登るの?

家内がつい、ため息を漏らす。



ゴゼンタチバナとナナカマドの赤い実



やっとの思いで常念乗越に到着。

11時28分

登山口から4時間あまり掛かった。

入門コースのはずだがかなりきつかった。



とりあえず記念撮影

家内は常念岳の山頂を眺めている。

その1−2
inserted by FC2 system