早春の里山  国見山  2012/05/04
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− 快晴のはずが? 台風並みの暴風が吹き荒れる国見山 −


今日は、週間予報では午前中曇りで昼から快晴の予定だったので近くの山に行こうと思っていた。

ところが昨夜遅くに予報を見ると三好市方面は午前中から快晴と変わっている。

急遽国見山にヤマシャクヤクを見に行くことにする。

何しろヤマシャクヤクは雨に濡れるとしべが落ちたりしてだらしない姿になってしまう。

快晴ならば、綺麗なヤマシャクヤクに会えることだろう。



後山峠に来ると誰も来ていない。

高知ナンバーのパジェロが通りすぎたが上の登山口に行くのかな?

7時46分出発

快晴のはずだがガスが濃くてしかも風が強い。

まあ、頂上に着く頃には快晴となるだろう。



ミツバツツジやシロモジはもう全て花が散っている。

雨は降っていないが風で水滴が飛ばされてびしょ濡れになる。



8時25分上の駐車場に着く

先ほどのパジェロは姿が見えない?

高知ナンバーのスペースギアが停まっているが運転手はまだ車の中にいる。

天候が回復するのを待っているのかな?



寒いので休憩せずにそのまま登る

杉が大規模に伐採されている。



一登りで防火帯入り口に付く

ここからは急坂

風が強くなりゴウゴウと吹き荒れている。

飛ばされた水滴が顔に当たり痛い。

もうそろそろ天気が回復しても良い頃だが??



スミレなどの花は全く咲いていない

ヤブレガサの群生がある。

切り開かれた作業道は使われていないのか早くもミヤマクマザサで覆われている。

9時8分トラバース入り口に着く。



いよいよガスが濃くなって風が吹き付ける

天気予報はどうなっているの?

ツクバネソウが沢山あるがまだ花は咲き始めたばかり



雨は降っていないのにブナの幹を滝のように水が流れ落ちている。

ガスがブナの枝に当たると水になるのだろうか?



突然ガスの中に白い花が現れた。

ムシカリ(オオカメノキ)の花だ



ブナがガスに霞む中で真っ白な花が目を引く



大きくて真っ白な装飾花の中に咲き始めたばかりの両性花はまだピンク色



国見神社にお参りしてから頂上に向かう

避難小屋の床が抜けたり酒瓶が転がって荒れているのが気に掛かる

頂上直下にはフモトスミレが群生している。

今日出会った数少ない花だ。



9時35分頂上着

誰もいない

視界は数メーター

台風並みの風が吹き荒れる

山頂標識が二つとも倒れていた。

直そうとしたが根元が腐っているようだ。



山頂のヤマヤナギとタチツボスミレ



熱いコーヒーを一口飲んでヤマシャクヤクの群生地に向かう。

細尾根を降りていくと容赦なく風が吹き付ける

風の音が凄い



ガスが深くて登山道が濡れているので道が解らなくなる

コンパスを見ると西に振っていたようだ

進路を修正するとモノレールに突き当たる。

モノレールは右に下っているが、左へと登る

モノレールが倒木に埋もれているところで登山道に復帰

ハシリドコロが咲いていた。



笹が濡れているのでカッパのズボンを履く

寒くて手袋とウインドブレーカーも身につける

エイザンスミレが所々に咲いている

エンレイソウも咲いていたが風に揺れてうまく撮影できない



シロバナネコノメソウが群生

ニリンソウはまだ蕾



ワチガイソウとヤブレガサの群生



急坂は滑りやすくて大変

途中大規模伐採地帯があった

たぶん林道が此処を通るのだろう

凄い傾斜地なので、此処にも上の駐車場のような階段が設置されるのかな?

しかし此処まで車で来ることが出来ればヤマシャクヤクの群生地はどうなるのだろうか?



ヤタクリ山まで来たが、カタクリの花は既に終わって実になっていた。

しかし、今日是非とも出会いたかった花、ヒトリシズカが幾つか咲いていて家内は大喜び

無理して降りてきて良かった。

風が強く撮影はご覧の通り

ナルコユリはまだ堅いつぼみ。



フタリシヅカも咲き始めていた

下まで来るとニリンソウが沢山咲いているが雨に濡れて花が開いていない

此のニリンソウは花の中に実が出来ていた



ヤマシャクヤクの群生地にやってきた

沢山咲いているが雨に濡れて強風に吹かれてかなり傷んでいる。

開ききっている花は殆ど蕊が吹き飛んでいる。

まだ開ききっていない綺麗な花を見ながら昼食

でも寒くて食欲がない

おにぎり一個とお茶を飲んで引き返すことにする。

ご夫婦がやってきて花を見て花が痛んでいると残念そうだった。

下の神社から登ってきたそうだ



カタクリ山までの登り返しはキツイ

ジュルジュルの急坂は滑りまくり

やっとカタクリ山まで来ると香川の男性が休憩中

カタクリを期待してきたが咲いていなくて残念と言っていた

トラバース道から来たが林道工事でギタギタになっていて以前の静かな登山道は見る影もなくなっていると嘆いておられた。

その後同じくトラバース道からご夫婦がやってきてやはりカタクリが終わっているので肩を落としていた。

このような悪天候の中わざわざ香川からきたのにガックリしたことだろう。



例のメジャーテープから分岐路を進むとすぐに林道の擁壁が現れる

トラバース道の周りは杉が伐採されていてしかも土砂なども放置されている。



登山道が通りにくいので林道の擁壁に沿って新しい道が出来ている。



トラバース道を進む気がしなくなって林道に上がる。

既にかなり向こうまで林道が完成している。



なんと此の道は今年5月竣工と書いてある。

出来たばかりのようだ。

しかし大規模に岩を切り開いた岩壁には沢山の花が咲いている。

ヒメレンゲが彼方此方に群生している。

切り開いた山の斜面から種子が流れ落ちてきたのだろうか。



林道の上にも下にもヤマシャクヤクが沢山咲いている。

車で来てヤマシャクヤクを堪能できるようだ



ガスが引いてきて天気が回復してきた

岩肌にはヤマルリソウが群生

スミレも大群生。

草花はたくましいなあ

途中道の真ん中にナンバーを外した乗用車が投棄されているこれでは車は通れない。

朝通り過ぎたパジェロが停めてあった。

ここからトラバース道経由で登ったのだろうか?

林道は途中で上り坂となり結構遠い

30分ほど林道を歩いて上の駐車場着

これならやはりトラバース道を下る方が早かった。



上の登山口には県外ナンバーの車が二台

梶が森方向がくっきりと見えだした

天気は回復したようだ。

風も弱まった。



14時11分後山峠着

帰りに柏餅を買って帰る。

徳島の柏餅はやはりサルトリイバラの葉でくるんである。

今日は快晴のはずだったのに思いもかけない悪天候の山歩きとなった。

でも目的の花たちにも会うことが出来たし、怪我なく下山出来たのでよしとしよう。

私は3度も転んでしまいズボンやシャツは泥まみれ

明日も晴れだが高山では荒れるとか?


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