春の里山 西赤石山 物住頭 前赤石山  2010/5/30
          ホームページ里山倶楽部四国編 

ツガザクラは満開 アカモノはまだ蕾 ユキワリソウに出会って感激

昨日は会社のゴルフコンペ。

風邪が治らず体調不良で参加したが、力みがなかったのが良かったのか好スコアで優勝してしまった。

今朝起きても喉の腫れが引かず、鼻水も止まらない。

しかし、家内との約束(ゴルフに行って山歩きは中止とは言えない)で西赤石山にツガザクラを見に行く事にする。

5時前に出発。誰も通っていない高速を順調に飛ばし東平の登山者専用駐車場に着く。

東平は「とおなる」と読むが、ここは大正5年(1916)から昭和5年(1930)まで別子銅山の採鉱本部が置かれ

昭和43年の東平坑終掘まで、山の町として鉱山で働いていた人の住居のあったところだ。

最盛期には、約3700人が生活していたそうだ。




登山者用駐車場には3台停まっているだけ。

アケボノの時期と比べると拍子抜け。

7時丁度出発

第三通洞(八番坑道準位) に着く。

明治の終わりに此処から別子村の日浦まで坑道が通じていたという。

中を坑内電車が走り一般の人も「籠電車」に乗り立ち入る事が出来たそうだ。



第3通道横の良く整備された石畳の登山道を登る。

空気が冷たい。



コケイランがアチコチに咲いている。



タニギキョウにニョイスミレが群生



オククルマムグラとミヤマハコベ

緩やかな石畳の道をのんびりと登って行く。



コケイランが此処にも

マルバウツギが満開



7時58分、「銅山峰ヒュッテ」に到着する。

ここは赤石山系をこよなく愛し、登山道整備や自然保護に尽力された伊藤玉男さんによって

昭和38年12月に開設されたヒュッテ。

伊藤さんが平成16年6月に亡くなられた後は奥さんが一人で切り盛りされている。

ここには明治26年に別子鉱山鉄道上部線(上部鉄道)の発着駅である角石原停車場が設けられた。

ここから石ヶ山丈(標高850m)まで約6kmの鉄道が通じていたそうで

往年の停車場を偲ばせる低い石組みが今でも残っている。




庭にはアカモノが咲き始めていた。



ギンランも咲き始めていた。

奥様がヒュッテの戸を開けている。

庭には一人用のテントが一張り。



立派なトイレをお借りして冷たい水で喉を潤す。

しばらく休んで銅山越えに向かう。

銅山越えは冬の時期には厳しかった事だろう。

亡くなった人達の墓にお参りしてから登って行く。



8時29分銅山越え着。

エントツ山さんの新しい標識にご挨拶



県外のツアー客かな?

咲き始めたアカモノやツガザクラに大喜び。



お先に失礼して西赤石山に向かう。

登山道のアカモノはまだ堅い蕾。



稜線へ登る道沿いにはツガザクラが満開



センボンヤリがこんな所に咲いていた。

真っ白なスミレも。



三ッ森山から大座礼山の稜線が美しい



若者三名が談笑しながら追い抜いていった

ツルギミツバツツジが目を楽しませてくれる。



最初の岩場を登ると先程の若者三名が休んでいる。

「石鎚山が綺麗ですよ」と声を掛けてくれる。



行く手右には物住頭そして前赤石や東赤石の山並みが迫ってくる。

まん丸に見えるのが東赤石山の頂上



コクワガタが群生している

ミツバツツジのトンネルを進む



笹ヶ峰から沓掛山の吊り尾根の向こうに瓶が森と石鎚山



眼下にカラマツの新緑が美しい

岩場をもう一つ越える



瀬戸内海や新居浜、西条の町は雲海の下。

雲海が三の森や辻が峰を這い登って行く。



コヨウラクツツジが可愛い

タチツボスミレかな?



オオカメノキが逆光に美しい



最後の岩場を越えると山頂が見えてくる。



山頂直下はミツバツツジが美しい。



9時44分西赤石山山頂着

若い男性が一人休憩していた。

先程の男性三人組もやってきた。



石鎚方向も雲が少し湧いてきた。



少し休んで物住頭を目指す。

左のピークが物住頭。その次のゴツゴツした三角錐が前赤石山その右が石室越からコマドリ尾根。

その向こうに丸く飛び出しているのが東赤石山



ツルギミツバツツジが咲き乱れる道を下って行く。

ウスユキソウはまだ花を咲かせていない



チゴユリが沢山咲いている。



ホソバシロスミレが素晴らしい



鞍部に下りて物住頭に登り返す



振り返ると西赤石山が遠くに

ウスノキの花が満開



岩場には今年もツガザクラが満開






振り返ると冠山から平家平への緩やかな稜線



その右には西赤石山



急坂をエッチラ登って10時30分物住頭着



目の前に前赤石山

左にはエビラ山や二つ岳がそびえる

前赤石山の岩峰はとても登れそうにないように見える。



二つ岳の左には赤星山

四国中央市は雲海の下



去年来た時は道が解らなくて此処で断念した。

あれから一年色々調べたが情報はあまり無い。

エントツ山さんは踏み跡を辿れば何とかなると書いている。

グランマー啓子さんは、華麗に縦走している。

ナントカナルサと前赤石山に向かう。

西赤石山にもあった「四季山遊」の標識



ミツバツツジのトンネルの道は良く整備されている。

雲原越に着く

五郎津河又と書いてあるように見える。



トラバース道との分岐から前赤石山を見あげる。

今見えている岩は頂上ではない。

前衛峰の岩峰がのし掛かるように見える。

よく見る薄い踏み跡がある。

ゆっくりと踏み跡を辿る。

ここにストックをデポしておけば良かった。



地中奥深くのマグマからから噴出したカンラン岩は、カンラン石と輝石を主要に構成された鉱物であり、

地球のマントルを構成する主要な岩石であるといわれている。

特異な地質と地形から、赤石山系に自生する高山植物は、独自の進化の植物も多い。

振り返ると物住頭と西赤石山



岩場にアケボノツツジが咲き残っていた

厳しいがしっかりした岩場を登って行く。



登り切ると深呼吸して物住頭と西赤石山を振り返る。

物住頭には、男性三人組の姿が見える。

私達の登っているのを見ているみたい。

こちらへやって来るのかな?



途中、足掛かりのない岩もあるが割れ目を旨く利用すれば登る事の出来るルートが見つかる。

無理をすれば登れそうだが、滑れば命がない所は少し下がってルートを探す。

無理をしないでも登れるルートが必ずあるので焦らない事が大事。

赤テープや赤ペンキなどの目印は皆無なので心して登る必要がある。

足場の不安定な所を越えて大岩の間の垂直に見えるルートを登る。



足場は崩れやすいのでゆっくりと岩や木の根を利用してよじ登る。

足がかりの少ない岩は岩の割れ目などを掴んで体を持ち上げる。

登りは何とかなるが、もしその岩の向こうが行き止まりだと、元の所に下りるのは厳しい。

慎重にルートを定めながら登る。



登り切って眼下を見下ろすと三ッ森山平家平の下にと別子ダムが青く輝く



振り返り見下ろすと青いジャケットの二人が岩に取り付いている。

ゆっくりゆっくり登ってくる。

男性三人組はトラバース道に向かったようだ。



前衛峰のピークに着く



目の前に前赤石山の頂上。

さてこれからどのようにしてあの山頂に向かおうか?



声が聞こえるので見下ろすと直ぐ下のトラバース道を先程の男性三人組が通っていく。



岩を慎重に下って行く

振り返ると上兜山



厳しい岩場に取り付き迂回していく。

なんと!!

岩の間に可愛いユキワリソウとひょうきんなキバナノコマノツメが咲いている。

家内と二人で歓声を上げる。

ユキワリソウと呼ばれる花は沢山ある。

早春に咲く雪割草は春を告げる花で、キンポウゲ科ミスミソウ属の雪割草は有名。

しかしこのユキワリソウは正真正銘のサクラソウ科サクラソウ属のユキワリソウ(カタカナ表記できるのはこの花だけ)だ。

そんジョそこらのユキワリソウではない。

信州の高山などの雪解け後に咲く花が、四国の中低山1600mに陽差しもきつくなった初夏に咲くなんて。

大昔の氷河期の記憶がDNAに染みついているのだろうか。

それにしても淡いピンクの可愛い事。



鞍部に着くと蛇紋岩地帯特有の、ものすごいヒロハノヘビノボラズのトゲに掴まる。

トゲが長くて鋭くて腕や手のひらに刺さる。

ふと見ると手首から血が吹き出ている。

白いシャツが赤く染まる。

サルトリイバラのトゲよりも鋭い

ヒロハノヘビノボラズに絡まってリュックに刺したストックがとんでもなく邪魔

心を落ち着けて進路を探す。



大岩を避けて右の岩のテラスに出るが藪がきつい

しばしユキワリソウを見て気持ちを落ち着かせる。



左へと岩から尾根に這い上がると踏み跡があった。

最後の岩場はしっかりとしている。

どちらに進むか迷うが、グランマー啓子さんのレポートで岩の間を潜ると書いていたので大岩の間を目指す。



大岩の間を抜けると目の前に前赤石山の頂上があった。

11時48分着。

物住頭から1時間10分程掛かった。



前衛峰の向こうに物住頭その左に西赤石山



先程のご夫婦が私達も迷った岩場に来ている。

一人はうつむいて何かしている。



頂上で眺望を楽しみながら昼食を食べていると、先程のご夫婦がやってきた。

新居浜の方で先週此処で道に迷った人がいるので見に来たと言う。

エントツ山さんの山頂標識が曲がっていると言って直してから直ぐに、八巻山へ行くと下って行った。



エントツ山さんの山頂標識はこの方向から見るのが良いらしい。

右に小さなアケボノツツジの木が。

今年はまだ固い蕾のまま。



もう一度山頂標識と小さなアケボノツツジの木を入れて記念撮影。



石室越との分岐を目指して下る。

12時7分



急坂だがしっかりしていて歩きやすい道。

赤テープがやたら多い。

赤ペンキの印も多い。

石室越へは、かなり登り返しが必要の様に見える。



どんどん下って行くとペンキの臭い。

岩や樹に赤ペンキが塗ってある。

先程のご夫婦が赤ペンキで印を付けていっているらしい。

先程なかなか登ってこなかったのも岩場に印を付けていたのかな?



12時22分赤ペンキの印のあるトラバース道に出る。

石室越えへは向かわずに物住頭へ引き返す。



険しく見えるトラバース道は良く踏まれていて快適



向こうに物住頭が見えてくる



ユキワリソウが一面に咲いている

可愛いなあ!!



しっかりした道だが慎重に進む



シコクギボウシの葉が一杯。

紫の花が咲くと綺麗だろうなあ。

頂上の岩を見あげる。



雲原越まで帰ってくるが暑さで気分が悪くなってくる。

鼻水が相変わらず止まらない。

風邪がぶり返してきたかな?



物住頭に登り返し振り返ると前赤石山にガスが巻いてきた

物住頭12時56分着



前赤石山にはどんどんガスが湧いてくる。

ガスの中で岩場を登るのは方向が解らず嫌だなあ。

晴れていて良かった。

西赤石山へ向かって下って行く。



途中でツガザクラの鑑賞会



暑さにうんざりして西赤石山に13時32分着



マイヅルソウはまだ蕾のまま



兜岩を見るとまだ大勢の登山者の姿が見える。

その向こうに新居浜の街

もうすっかり雲海は消えていた

風が冷たくなり気持ちが良い。

近所の方達だろうかご家族で登ってきた。



14時30分銅山ヒュッテへの近道分岐から下る



暗い樹林帯かと思ったがミツバツツジの美しい明るい道を下る。



途中で地味なツガザクラが咲いている。

ツガザクラの花柄と萼が赤紫色であるのに対して、緑色なのでアオジクツガザクラらしい。



見晴らしの良い所もある。

15時丁度上部鉄道跡に出る



ヒュッテには寄らずに東平に向かう。

途中冷たい湧き水を頭から浴びて喉を潤す。

コーヒー用にペットボトルに詰める。

16時10分駐車場着

なんと駐車場でK美ちゃんとT沢さんと出会う。

香川のお友達と西赤石山から兜岩周回だったそうだ。

私の白いシャツが真っ黒に汚れているのを見てみんなで大笑い。

次回はタカネバラの咲く頃に東赤石山への縦走を計画らしい。

次郎笈マラソンの健闘の話で盛り上がる。



総歩行距離 17.6q

累計標高差 ±1421m



東平から前赤石山山頂への標高グラフ

雲原越から前赤石山頂までは登山道はありません。

雨の日など岩の滑りやすい時は危険です。

足がかり手がかりのない岩を登らなくても、良く探せば安全なルートがあります。

無理をせずに落ち着いて登ってください。

逆に前赤石山から雲原越へと岩場を下りるのは難易度が高くて非常に危険です。

里山倶楽部四国編

ホームページにも是非お立ち寄りください
inserted by FC2 system