秋の里山  三嶺(1893m) 西熊山(1815m)     2011/11/13
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− 三嶺 〜 西熊山 阿波のゴールデンルート −

久しぶりに天気予報が晴れの日曜日

今日は三嶺を歩くことにする。

紅葉の時機は逸してしまったが、晩秋の三嶺もまた素晴らしいだろう。



名頃の駐車場に着くと駐車場はすでに沢山の車が停まっている。

団体が出発して行った。

直ぐにシロが寄ってきて甘える。

パンをやると美味しそうに食べる。

しかし、私達が出発しようとしても付いてくる気配は無かった。

駐車場を出発して直ぐに看板横から新登山道に入る。

7時45分。



結構急な斜面に木製の階段が設置されている。

最近設置された物では無いようだ。

大きな三本の電信柱から右に曲がる。

遭難騒ぎの後なのでピンクのリボンがこれでもかとある。



鹿の角研ぎ跡が生々しい。

稜線に出ると眼下に名頃発電所

世界で最初に立軸デリア(可変翼斜流)水車が設置された水力発電所で、 出力1360kW。



電力鉄塔を過ぎると後方に塔の丸がそびえている。

自然林の中を登って行く。



登山道は古い電信柱に沿って作られている。

踏み固められていないので落ち葉でフカフカ。



長い階段道を上りきると急坂となる。

滑りそうで雨の日には嫌だな。



鮮やかなピンクのモミジが散り残っていた。

ミズナラの林となる



立派なミズナラの黄葉は素晴らしい。



気持ちの良い広い尾根を登ると三等三角点「松野」1142m

登山道は特に最近手が入れられた様子は無い。



何時もは味気ない林道を歩いて登山口まで行くのだが、この新登山道は広い尾根道を上っていく。

昔からこの登山道はあったようだが、今まで知られていなかったことが不思議。



8時19分林道に着く

ユックリ歩いて登山口から34分



この先の四ツ谷小屋川はずいぶんと前から治山工事が続いている。

この林道の終点には四阿が有りダケモミの丘へと続く登山道入り口がある。



直ぐ側に登山口があり急な階段を上る

標高1184m

8時20分

ニホンジカの罠がある。



罠に入ると細いワイヤーに引っ掛かりこのバネで入り口が閉まるようになっている。

登山口からは林道に沿った緩やかな尾根道が続く。



自然たっぷりな雑木林が続く



標高が上がるとブナが増えてくる。

立派なカエデの大木も多い



落ち葉フカフカの道は足に優しくて歩きやすい。

もう少し早い時期だと素晴らしい紅葉を楽しむことが出来ただろう。



尾根道の右には広い谷が有り苔むした倒木が美しい

綺麗なカエデが残っていた



倒木の苔には可愛い実?



ブナとナツツバキかな?



見上げると青空に葉を落としたブナが美しい



ピークに出ると傾斜が緩やかでどちらにも歩くことが出来て迷いやすいのでテープがビッシリ

ピークから鹿避けのネットに沿って下っていく。



林道終点への下山路は通行止めとなっている

9時18分ダケモミの丘着

標高1492m

林道の登山口から一時間足らず。

今までの平尾谷川の谷筋の登山道より遙かに楽で快適だった。



急の登山路には注意の標識があちこちに張られている。



ダケモミの丘から15分ほど登った1563mの地点に新しい看板が出来ていた。

此処から左(奥)へと尾根を行くと三角点が有り、更にずっと下ると四ツ谷小屋川の白髪小屋への道に出会う。

しかし、かなり荒れた道らしい。

此処から林道終点に出られると勘違いしている人が多いが、林道は手前までしか来ていない。

先日の遭難は此処から真っ直ぐに下ってしまったらしい。



サガリハゲのピークが直ぐそこに見える

シコクシラベの林の間を登って行く



真っ赤なのはミヤマガマズミの実だろうか

登山道を導くピンクテープに従っていくと、何時もとは違うルートでマユミの古木に着く



マユミの古木には「狸のかんざし」と呼ばれるピンクの鮮やかな実が残っていた



岩場で今日初めての休憩。

温かいコーヒーが美味しい

赤岩からは急な階段



バラの実が赤く熟れている

ダケカンバが葉を落としているのがまた綺麗だ。



ダケカンバの向こうに白髪山

ザレバを越えていく



剣山、次郎笈はガスの中

水場の標識は壊れていた



マユミとバラの実



先日壊れていた鹿避けネットやテキサスゲートは全て新しく付け替えられていた。



素晴らしい大岩の景色もネットがあるので台無し

ネットの内と外でミヤマクマザサの生育に変わりが無いように見えるのだが?



わずかに紅葉した赤い葉が残るコメツツジが彩りを添える



頂上直下から定番の景色を楽しむ



頂上直下はまだまだコメツツジの紅葉が綺麗だ



三嶺山頂に近づくと大勢が下山してきた

朝早くから登られたようだ。



10時41分頂上着

頂上には広島からの団体

丸石から登って白髪小屋で一泊した来たらしい。

今日はこのまま名頃に下りて帰るそうだ。

25キロ有るというリュックを全員が担いでいた。

その内、白髪登山口から登ってこられた女性が二人。

これから西熊山経由で光石に下山するとか。

続いてトレランの男女3人がやってくる。

名頃から1時間25分とか。

私達の半分の時間だ。

家内が、まだ早いので西熊山に行きたいと言い出す。

これは大変。

7年前に西熊山に行った時には2時間15分ほどかかったはずだ。

明るい内に登山口に下りるためには可成り急がないといけない。



10時57分、皆さんにお別れして西熊山に向かう。

トレランの3人があっという間に追い抜いて行った。



アレアレと言う間に走り去ってしまう



一旦下りてピークに向かう。

ピークから下りると鹿避けネットが張り巡らされておりテキサスゲートもある



一旦ガーッと下りてまた二つほどピークを越える

家内は少し疲れたらしく此処で食事をして帰ろうかと言い出す。

珍しく弱気だ。



振り返ると三嶺が美しい

励ましながら、トラバース道から頂上に向けて進む。



西熊山では遠くまで賑やかな声が響いている。

光石から登ってきたらしい。



12時12分着

正面に天狗塚の山頂が見える。



天狗塚頂上に登山者が見える

眼下に赤い屋根の可愛いお亀小屋



笹原で昼食にする。

三嶺でお会いした女性がやってくる。

頂上の団体と顔なじみらしく歓声が一際高くなる。



あんまりノンビリ出来ない

おにぎりを囓って、12時26分出発



矢筈山方面はぼんやりと霞んでいる

三嶺に向かって下っていく

三嶺は遙かに遠い



一旦下ってからピークを越えて三嶺に向かう

振り返ると西熊山の優しそうな姿が見える。



阿波のゴールデンルートと言われる縦走路はミヤマクマザサの中を緩やかに進む

三嶺頂上にはまだ登山客がいる。



かなり足がガクガクしてきたが踏ん張って急坂を登り切る。

目の前に三嶺の頂上が優しく迎えてくれる



若いカップルが光石へと走り下って行った

13時42分

三嶺頂上に帰ってきた



西熊山への縦走路を振り返る。

7年ぶりに西熊山まで歩くことが出来て大満足

頂上には二組の登山者がコーヒーを湧かしてノンビリしている

秋の夕暮れは早いので大丈夫かな



14時下山開始

剣山もガスが晴れてきた



歩き続けているので疲れが出てきたが、転倒しないように下る。



例の間違いやすいところに帰ってきた。

前回は此処を真っ直ぐ下ってしまった。

14時49分ダケモミの丘着



ダケモミの丘から右へとピークに向けて新道を登る。

此処も標識がありすぎて帰って迷いやすい気がする。



なんなとか明るい内に下ることが出来る目処が付いたのでユックリと自然林を楽しみながら下る。

鮮やかな実がある

黄色い葉と赤い実のコントラストが美しい

大きなカメラを持った単独行の男性が登ってきた

夕焼けでも撮影するのかな



葉が落ちてビッシリと赤い実が付いた樹もある

15時41分林道着



林道からまた新登山道に入り下って行く

急で嫌だなと思った急坂も、下りてみるとそうでも無い。

本当に気持ちの良い道が続く



登山口へ下りて来るとご夫婦がいてしばらくお話をする。

16時19分

三嶺は初めてで、やはりダケモミの丘から新登山道を下りているつもりで旧登山道を下りてしまったらしい。



その内先ほど頂上におられた二組も下山してきた。

シロはもういなかった

暗くなった道をひたすら自宅へと帰る。

久しぶりにゴールデンルートを歩くことが出来て大満足

新登山道は自然林の中を歩く素晴らしい道だった。

林道歩きをしなくてすむので人気が上がることだろう。


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