夏の里山  大川原高原  2011/8/20
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− オオナンバンギセルが咲きました −

ワレモコウやクサアジサイも花盛りです。

午後からは雨の予報。

午前中に下山予定で、近くの大川原高原へ出かける。



7時44分一軒茶屋駐車場を出発。

他に誰もいない。

空は今にも泣き出しそうな気配。

車道脇にはツユクサが色を添えている。



テリハノイバラが元気に咲いている

他所ではもうずっと前に枯れてしまったタケニグサが今頃花を咲かせている。



ノササゲやヘクソカズラも花盛り



大川原高原名物のアジサイはまだ花が残っているが可成り痛んでいる。



可愛い白いハギ?

枝に産毛が有る。マルバハギに似ているが、白花もあるのだろうか。

白い花の中にピンクが可愛いアクセントになっている。



ノリウツギの花は大半が痛んでいるが、まだこれから咲く花もある。

大川原高原のシコクママコナは色が濃い。



ドウダンツツジはもう赤くなりかけている。

ススキの茂ったところでオオナンバンギセル発見。

オオナンバンギセルはススキなどのイネ科の植物の根に寄生する。



今年も綺麗に咲いている。



ワレモコウの咲いているところはススキが深くなっているが、のっぽのワレモコウが顔を出している。



ワレモコウは、ピンクの花を上から順番に咲かせていく。いつも見かける赤茶色の花は、花の終わった姿だ。。

白く(薄いピンク)見えているところは咲き始めで、花の終わった上の方はシベが落ちて萼だけが残っている。

花被片4、雄しべ4本だが雄しべは直ぐに落ちてしまう。



オオナンバンキセルやワレモコウが咲いているのを見ると夏から秋への季節の移り変わりを感じることが出来る。



オミナエシもよく見るときれいな花だ



今年はカワラナデシコの花が目立つ。

何しろ国民栄誉賞をもらったからなあ..



オトギリソウも道端に咲いている。



小さなキク科の花が沢山咲いている。

シュンジュギクのように見えるが、花期が違うように思える。



花弁が丸くそろっているのと、花弁が少し細く疎らなのと違った感じがする。

コヨメナかな?



ダイコンソウとホタルボクロがまだ咲いている。



ツルニンジンの蕾?とウツボクサ



リョウブとミツバツツジのトンネルを行く



ヌスビトハギの花が大きく開いて可愛い



旭ヶ丸 頂上 1020m

マツカゼソウが沢山咲いているが風に吹かれて写しにくい



遊歩道脇にはシギンカラマツが丁度咲き始めている。

丸い蕾がほんのりピンクで可愛い。



イヌトウバナもアップで見るとなかなかのものだ。



ヒオウギがこんな所に一株だけ咲いている。

誰かの靴に付いてきたのかな?



マツカゼソウが一面に咲いている。



お文の墓の近くで花を咲かせていた木には面白い実が沢山なっている。

蘭ちゃんにシラキの実だと教えていただきました。



サルナシの木には小さな実が少しだけ。

沢山綺麗な花を咲かせていたのに実は少ないなあ?

猿が食べたのかな?



分岐から偽高鉾山(高鉾山本峰)直登路へ向かう。



登山路は可成り荒れている。

オオキツネノカミソリが所々に咲いている。

キツネノカミソリの花は雄しべが花被から突出さないが、オオキツネノカミソリは長く突き出す。



急登の登山路は、トゲアザミやイバラが茂り服がバリバリという。

滑らないように登って行くとクサアジサイが出迎えてくれた。

咲き始めのクサアジサイは特に綺麗だ。



コウヤボウキも咲き始めている。

右は不明の小さな花。



高鉾山本峰 1031m



鉄塔巡視路に下りていく。



ヤマジノホトトギスも今年初めての出会い。



鉄塔広場で小休憩



巡視路を下っていくとクサアジサイの群生地発見



花の盛りを過ぎかけているがまだまだ綺麗だ。

クサアジサイは草だが花がアジサイに似ているのでその名が付けられている。



お文の墓からトラバースを行くとチャボホトトギスが一輪だけ咲いている。

この花も今年初めての出会い。

まだ咲いたばかりのようで初々しい。

これからしばらく沢山のチャボホトトギスに出会うことが出来るだろう。



マツカゼソウやシコクママコナの花を楽しみながら登って行く。



尾根を越えるとシギンカラマツが群生している。

大好きな花なのでしばし撮影タイム。



小さな5ミリ位の黄色い花が沢山咲いている。

アップするとオトギリソウに似ている。

葉は丸い。

サワオトギリかな?

萼が花より大きくて、花が5ミリ位なのでコケオトギリかもしれない。

サワオトギリは花が1p位で萼が花より小さい。



葉に白い点々がある。

サワオトギリの葉は対生し、小さくて丸みのある広楕円形。葉を透かすと、明点があり、黒点はない。

花は夏から秋にかけて次々と咲き、花弁の長さは2.5mmほどで小さい。秋には赤く紅葉する。



直ぐ近くには花が2pほどあるオトギリソウが咲いている。



オオキツネノカミソリも一面に群生しているが少し花の盛りが過ぎている。



谷間に真っ赤なヤマシャクヤクの実



マムシグサと弾けそうなヤマシャクヤクの実

林道脇でお年寄りが三人花を摘んでいる。

よく見ると二人がコフウロを手に持っている。

他の一人はビニール袋に沢山摘んだ花を入れている。

此処での野草の採取を遠慮いただくようにお願いをするが、 ご本人達は悪意は無いし、違反行為をしていることも知らない。

やはり、自然保護に関するキチンとした情報提供と指導や教育が必要なことを痛感する。

大川原高原旭ヶ丸頂上北面は全域が保護区で、全ての野生生物の捕獲が禁止されている。

徳島県希少野生生物の保護及び継承に関する条例

第二十一条

 希少野生生物保護区の区域内においては、知事の許可を受ける事なしに、

野生生物の捕獲、採取、殺傷又は損傷(以下「捕獲等」という。)をしてはならない。

 罰則
第五十条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

各号は省略しますが第21条違反はこの罰則が適用されます。

希少野生生物保護区

徳島県希少野生生物の保護及び継承に関する条例で指定する希少野生生物保護区は、次のとおりです。

希少野生生物保護区一覧(一箇所)

保護区名 ※1 指定区域 ※2 指定された
希少野生生物
指定年月日
旭ヶ丸希少野生
生物保護区
・名東郡佐那河内
村上字奥川股
・勝浦郡上勝町大字
正木字西槻地
@ミスミソウ
Aイワザクラ
Bフキヤミツバ
Cカタクリ
Dコフウロ
Eトクシマコバイモ
平成20年9月18日指定
※1 :「保護区名」をクリックすると、保護区の詳細が表示されます。(PDFファイル)
※2 :「指定区域」をクリックすると、保護区の地図情報が表示されます。(PDFファイル)

●希少野生生物保護区内の行為規制について

  • ・保護区内において、指定された希少野生生物を捕獲、採取、殺傷、損傷することや開発行為を行うことは原則として禁止されており、行為を行う場合は知事の許可が必要になります。
  • ・違法な行為が行われた場合、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処される場合があります。

●お願い

旭ヶ丸希少野生生物保護区には貴重な動植物が数多く生息しています。保護区に来られる方はゴミを捨てたり、遊歩道から外れて生息地を踏み荒らしたりしないよう、一人一人が保護の意識を持って、この豊かな自然を次の世代に受け継いでいきましょう。

お問い合わせ

環境総局自然環境課
生物多様性担当
電話:088-621-2262
ファクシミリ:088-621-2845

コフウロはゲンノショウコによく似ていますが、徳島県「絶滅危惧T類」および希少野生生物に指定されています。


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コフウロは、葉は掌状に3全裂していて、小葉の基部からはっきり3裂している。

ゲンノショウコの葉は掌状に3裂するが、基部までは裂けない。

また、コフウロは花弁がひっついていなくて間隔が開いている、茎に毛が無い等の特徴がある。



ゲンノショウコの花と葉


駐車場まで来るとにわかに土砂降りとなる。

ガスで視界がほとんど無い。

ネイチャーセンターによってしばらく休憩。

今年も秋の風を感じさせてくれる沢山の花を見ることが出来て大満足。




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