冬の里山 天狗塚 牛の背 亀尻峠 周回   2010/12/19
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− 天狗塚 牛の背 亀尻峠 コメツツジの樹氷 −

週末には雪が降ったらしい。

昨日は何処の山も真っ白だったが私はゴルフで山には行けなかった。

平凡なスコアだったが、優勝して蟹缶の詰め合わせを貰った。

正月には美味しいお酒が飲めるかな?

私が先日買ったダウンジャケットは250cと大変軽いけど保温力抜群。

家内も欲しいというので、ゴルフから帰って、家内用のダウンジャケットのお買い物。

しかしダウン90%で手洗い可能、撥水、防汚、透湿と高機能なのに驚く程安い。

円高は、悪い事ばかりではないようだ。

さて今日は何処へ行こうかと、とりあえず「雪が降ったらお高越山」にでも登ろうかな..

所がお高越山に近づくと、山肌は雪が見えない。

こりゃあ、駄目だ。

そうだ、昨日REIKOさんが国見山に行ったらすごい霧氷だったそうだ。

高速を走って祖谷に向かう。

しかし、国見山にも雪は見えない。

そのまま天狗塚に向かう。



途中、落合集落展望所に来ると立派なトイレが出来ていた。

便座は自動で開閉するし当然暖かい。

集落の皆さんはお正月を迎えて道路の大掃除中。

そっと横を通らせてもらう。

堰堤には何時もの白いセダン(Sさんかな?)とワゴン車が駐車中。

登山口まで来ると、駐車場所の向こうに新しい林道が出来ていた。

久保の集落まで続いているのかな?

でも丸太で通行止め

足跡の一つは更に峠の向こうに続いている。

今日もSさんは大周回かな?

もう一つの足跡は登山口に向いている。



9時20分登山開始



雪は少ないが夕べ降ったばかりなのか柔らかい新雪

先行者の足跡とシカの足跡が続いている。

私達は今日も長靴

この辺のササは鹿に殆ど囓られている。



汗びっしょりになって10時6分 1476mのピークに着く

今日は何時になく調子がよい。

休まずにそのまま進んでいく。



ダケカンバの巨木がすごい迫力



急坂となり1600m位になるとササが深くなる。

この辺は全く鹿に囓られていない。

突然音がしてピッケルを持った男性が下ってくる。

松山の男性で、もう天狗塚に登って来たらしい。

私達の長靴を見て履き具合などを聞かれたのでしばらくお話をする。

「朝、前を歩いていた男性の足跡が天狗塚の登山道に残っていなかったので狐に抓まれたようだった。」

と言うので、「その男性は、三嶺から天狗塚そして牛の背を周回されていると思いますよ」

とお話をする。

その松山の男性も昔は小島峠から黒笠山、矢筈山などを周回された事があるらしい。

なんだかんだで長く話し込んでしまった。



暗い植林帯から急に明るい雑木林となる。



ロープ場を過ぎて振り返ると、矢筈山系が目の前に屏風のように連なっているのが見える。



右の方には真っ白な牛の背が輝いている。



此処まで来ると天狗峠はもうすぐ

白銀の世界を楽しむ



急に冷えてきたのでダウンジャケットを着用。



峠に近づくとコメツツジの霧氷や樹氷が美しい。



11時10分天狗峠着

意外と雪は少ない。

良い天気でポカポカのように見えるが吹く風は冷たい。



そのまま天狗塚頂上に向かう。

牛の背が見る見るうちに雪が溶けていく



大岩から天狗塚



音の消えた不思議な世界

普段の生活と切り離された別世界。

ゆっくりと吹く風の冷たさを楽しみながら歩いていく。



コメツツジの堅い枝にダウンを引っかけないように気をつけながら登る。

買ったばかりで破れちゃもったいない。

時折、樹氷の固まりが頭上に落ちてくる。

11時35分誰もいない天狗塚に着く



天狗峠と地蔵の頭その向こうに三嶺と剣山、次郎笈



北には矢筈山系から烏帽子、寒峰、中津山



牛の背方向の樹氷はドンドン溶けて茶色い地肌が見えだした。



愛媛方向は霞んで見えない。

時間も早いが昼食にする。

ダウンジャケットは風も通らず暖かい。

こんな薄いのに不思議だなあ。

水鳥になった気分

天狗峠からご夫婦らしい二人組が下ってくるので到着するのを待っていると大岩の所で休憩している。

食後の温かいコーヒーをゆっくりと味わって11時51分下山開始



山頂からの急坂は雪で足場の岩が見えず慎重に下る。



天狗の池はカチンカチンに凍っていた



しばらくすると先程のご夫婦が山頂到着。

こちらを見ている。



コメツツジの群生地は樹氷のモンスター

振り返って天狗塚を見る。

まだ先程の夫婦はこちらを見ている。



笹原になると殆ど雪はない



この開放感が堪らない。

風も無く暖かな日差しを感じる



12時33分 三角点

天狗塚を振り返り名残を惜しむ




矢筈山系に向かって下って行く



笹原の橋から急降下

雑木林に入っていく



雪で踏み跡が見えなくなっている。

一匹の尻尾を引きずった動物の足跡が続いているだけ。



家内はドンドン行くがふと心配になった。

この様な馬鹿尾根は道を間違いやすい。

こんな所で道を間違って怪我でもしたら凍死するかも?

記憶では道境杭に忠実に従っていけば良い。

所が杭が見つからない。



動物の足跡につられて少し右にずれていたらしい。

左へと尾根に戻ると道境杭が見つかった

見覚えのある道境石



これも見覚えのある番号を書いてある杭

番号は既に殆ど消えていた。



急坂を滑りながら下って行くと伐採跡地

REIKOさんや蘭ちゃん達と来た時は此処で休憩した。

ご馳走になった凍ったゼリーが美味しかった。



更に下ると目印のテープから右へと下る。

此処はよく間違えやすいので注意が必要

直ぐにザレた道となるが雪で更に滑りやすい。



岩のある亀尻峠分岐に着く

此処は左右に作業道がある。

右へ行くと堰堤への近道らしいがまだ私は歩いた事がない。

足跡でもあれば行ってみようかとも思ったが新雪が積もっていて足跡はない。



火の用心の落ちた看板から尾根を上がっていく

スズタケの枯れた道は緩やかだが意外と長く続く



ピークから一転して荒れた急坂を下る。

左に林道が見えるが尾根をまっすぐ下りる。

かなり道が荒れている。

14時18分亀尻峠着

隠岐の国からやってきた青石で出来た、あご無し地蔵さんを少し掃除して水とあめ玉を供える。

虫歯になりませんように歯無しになりませんように!

そして何よりも安全に山歩きが出来ますように!



あご無し地蔵と阿佐へと向かう道沿いにある大師像



昔から、亀尻峠を通り過ぎる村人や、奉納の相撲大会を見てきた立派なアカマツはまだ元気。



名物の背負子も随分と朽ちてしまった

古い林道を行くと栗のイガが沢山落ちている。

この辺は昔、栗園だったそうだ。



少し行くと立派な林道が左へと上がって延びている。

大型車の通った轍が沢山ある。

この道を左へ上がっていくと何処へ行くのだろうか?

亀尻峠は車道が崩壊してから静かな場所だったが、今では簡単に車で来る事ができるようになった。

車道が修復されなかった方が良かったなどと考えるのは登山者のエゴだろう。

やたらとヘヤピンのある林道を道なりに下る。

林道が崩壊していた時のショートカット道は見つからない。



林道はかなり強引に修復されているので山野草の宝庫だった場所は大丈夫かな?

コゲラが沢山飛び回ったり樹木の虫をつついたりしている。

林道歩きに厭になった頃、15時3分西山林道着



更にツルツルになった林道を上っていく。

標高差で200m程登らないといけない。

丁度、Sさんが帰って来ていたが着替え中だったので挨拶してそのまま行き過ぎる。

やはり亀尻峠経由は疲れる。



50分程かかって15時54分登山口着。

いやしの温泉郷への道は崩落の為通行止め

来た道を引き返すが、途中道を間違えて阿佐名頃線に入ってしまう。

引き返そうかとも思ったがせっかくなので深い山の中の道をドンドン行く。

やがて立派な人家が現れてきて集落に着く。

標高は800m程

今でも大勢が生活されているようだ。

しばらく行くと道が交差して阿佐の集落に着く。

亀尻峠や牛の背の分岐からの道が此処に通じているらしい。

阿佐家には此処から更に300m程登る。

一寸行ってみるが今日は既に夕暮れ。見学はまたこの次にして家路を急ぐ。

京柱峠への道に出て、右折すると京上の橋に出る。

鮮やかなグリーンの路線バスを2台パスしてドンドン走って7時丁度に自宅に着いた。

ゆっくり風呂に入り、とっておきのお酒をいただくと疲れがふわっと溶けてくる。

今日も無事に、静かな雪山歩きを楽しむ事が出来た。

感謝!





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