津志嶽 2009/09/13 
里山倶楽部四国編
稜線は素敵な自然林 陽差しが優しくて秋風が気持ちよい。

朝夕は秋の気配がする様になった。

秋になったら歩こうと決めていた津志嶽に向かう。

貞光経由で「アジサイの里」を目指し久藪(ひさやぶ)阿弥陀堂に7時30分到着

綺麗なトイレをお借りして皆さんのレポートに出てくる車道の行き止まりの駐車場に向かう。

しかし、終点は転回場となっていて駐車禁止。

また阿弥陀堂に引き返して駐車。

車道を進む。



久藪10軒18人がこの弥陀堂周辺の耕作放棄地12000uに6000本のアジサイを植えている。

あじさい祭りには約2000人が訪れるそうで、全国花のまちづくりコンクール で表彰されています。

この阿弥陀堂は近所の社交場になっているみたいだ。



振り返ると、傾いた様な山「八面山」がそびえている。

広場には綺麗な水洗トイレがある。

アジサイ園の向こうにそびえるのは津志嶽。

屏風の様な岩山に電力鉄塔が見えるが頂上は更に奥にある。



車道を登っていくと大きな葉っぱに白い花?

古民家を利用して民宿と喫茶店が出来ていた。



皆さんのレポートでは行き止まりとなっている先も綺麗に舗装されている。

道ばたには色々な花が咲いている。

ヤブマメはもう終わりかな?



ヤブランとツルボは花の盛り



行き止まりは広い転回場となっていて駐車禁止と書かれている。

少し引き返して真新しい標識から登山開始。

7時52分。



この辺の農家には立派な稲架掛けがある。

このように大きくて立派な稲架掛けは珍しい。

ゆっくりと散歩しているおじいちゃんに挨拶して横を通っていくとモノレールがある。

石鉄山(いしづちさん)分院まで40分、津志嶽神社まで140分の標識。



此処のモノレールはまだ使用している様だ。

モノレールに沿って水平な道を進む。



フシグロセンノウやヤマジノホトトギスがぽつりぽつりと咲いている。



クサアジサイは殆ど散っているが残っている花は鮮やか。

マツカゼソウは今を盛りと咲いている。



しばらく行くと「阿波狸発祥地」の標識。

三匹の親子狸の石像がある。

お菓子などが祀られている。



?の実と古い壊れた標識



ジュラルミンの大きな水車が勢いよく回っている。

何の為の水車?

沢は大きな一枚岩で出来ていて滝が流れ落ちている。



上り坂になると沢山のハガクレツリフネが咲いている。

豆の鞘の様な縞のある実は初めて見た。



キツリフネとミヤマタニソバも群生。



生活臭の残る急な石段を登ると民家跡がある。

参拝客相手にお茶屋でもやっていたのだろうか。



庭先を進むと石の鳥居が見えてきた。石鉄大権現だ。

8時12分

標識には40分と書いてあったがゆっくりと歩いて登山口から20分。

鐘楼で鐘を撞き境内に入る。

結構良い響きの鐘の音が山間に響き渡る。



石鉄山の綺麗な額のある本堂の前は椅子が沢山あり見晴らしがとても良い。

しかしガスで何も見えない。

7月3日の大祭の張り紙と45周年大祭の幟がある。



奥に行くと右に御堂「津子嶽神社」が建っている。その前には「天空の雫」という水場があった。



更に奥には不動明王の石仏がたち、注連縄が張られた垢離場もある。修験道のお寺のようだ。

冷たい水で顔を洗い元の鐘楼まで引き返し左へと入っていく。



古い石積みの間を登っていく。

昔はこの石積みの上に民家や畑があったのだろうか。

水道タンクがありゴンゴンと水が流れている。



石積みは何段にもなって続いている。

畑跡には杉が植林されている。

畑を放棄する時に杉や檜を植林するらしい。

立派な木の橋を渡る。



植林地帯の山道を登り始める。

ヤマゴボウの鮮やかな実が目に付く。

大きな岩があり落石注意の標識がある。



荒れた沢を登っていく。水がちょろちょろと流れている。

見事なツチアケビみっけ。



大汗をかいて急坂を上りきり稜線に出る。

9時丁度。

此処まで1時間あまり。

座り込むと涼しい風が吹いて汗をかいた体が一気に冷えて寒いくらい。

左へと津志嶽に向かう。

此処の標識にも津子嶽と書いてある。

??



水平な綺麗に整備された道を行くと津子嶽神社の鳥居が二つ続く。



広場の向こうに小屋みたいなのがある。

まさかこれが神社って事はないよね?

近寄ってみるとやはりこの小屋が津子嶽神社だった。

下にあった津子嶽神社との関係は?

9時15分



お夏たぬきの霊と書かれた祠には子連れ夫婦のたぬき像



全国でも類のないシャクナゲの群生と書かれた標識

神社の裏にはきちんとした本殿?祠がある。



此処から津子嶽山頂まで70分の標識

地元ではどうしても「津子嶽」と表記したいらしい。

ちょっとしたロープ場もあるが平坦な道が続く。



緑濃い気持ちの良い道を行くと所々に岩場がある。



トサノミカエリソウ(オオマルバテンニンソウ)のピンクの花が綺麗だ。

テンニンソウの白い花は地味だがこの花は艶やか。



ちょっとした岩の道を行くと四電の鉄塔分岐で大きく左へと曲がる。



稜線に出てまた分岐。

津子嶽神社奥の院まで40分



右へと曲がる。

直ぐに鉄塔広場に着く。

一休み



緑の光のプールの中を登っていく。

ツルリンドウが咲いていた。



シャクナゲの木が多くなる。

春には素晴らしい花を咲かせるのだろう。



沢を二度程渡って登るとシャクナゲの標識のある分岐

また右へと行く。



あれつこんな所に後60分の標識?

9時50分通過

シャクナゲやシロモジ、リョウブの深い樹間を行く。



倒木にシャクナゲの若芽

リョウブは鹿に囓られている。



もう着くかと思ったが後20分の標識。

細かなアップダウンが続く。



アサマリンドウの蕾を見つける。

カエデなども多くなる。

津志嶽の登山道は非常に厳しいと書かれたレポートをよく見るが、実際に歩くと

柔らかな緑豊かな緩やかな道が続く。

落ち葉のクッションでフカフカの道はとても気持ちが良い。



ブナの林となり、でっかいブナの古木が堂々と立っている。



ナナカマドの実も赤く熟している。



わずかに開けたところからは剣山が見えるはずだがガスで眼下の村落しか見えない。

最後の急な登り。

遠くから見ると津志嶽は丸いドームとなっている。

このドームの側壁だろう。



登り切ると平坦な道となる。



10時36分津志嶽頂上着

ちょっとした広場になっているが、眺望はわずか黒笠山が見えるだけ。

あれっ!奥の院は?



黒笠山への従走路を覗いてみる。

急な下りとなっている。

ヤマシグレの赤い実が目立つ



しばらくのんびりして下山開始。

誰も来ないと思っていたが鈴の音がしてご夫婦が登ってきた。

鉄塔広場で昼食。

シロモジに可愛い実が沢山なっている。



標識に従って石鉄山奥の院に行ってみる事に。6分で着くらしい。

ロープに従って一端下る。



岩山がありこの上かと登るが祠などはない。

かなり危険。



岩の反対に回るとロープが下方に向かっている。

??よく解らないので引き返す。



ヤマハッカかな?

12時31分、登山口への分岐に着く。



時間もあるので秋葉山へと向かう。

杉の植林の中の緩やかな道を登っていく。

登り切ったピークには何もない。

高原の散歩道みたい。

秋葉神社があるはずなんだけど?

右へと雑木を潜って進む。



直ぐそこに秋葉山の頂上があった。

引き返して下山



カケスの落とし物みっけ



天気が良くなって久藪の集落やその向こうに八面山

廃屋の水道をひねると勢いよく冷たい水が出た。



古い古い荷物用リフトのモーター

昔住んでいた人たちの生活が垣間見られる。



たぬきの祠まで来ると何か朝と違う。

よく見るとお供え物のお菓子が無くなっていた。

たぬきの家族が食べたのか?

ツルボが花を開いていた。



13時56分登山口着。

阿弥陀堂まで下りるが他の人の車は停まっていない。

車道を下りると鳥居の手前に香川ナンバーのパジェロイオが停まっていた。

お会いしたご夫婦の車かな?

岩戸温泉でゆったりとして帰宅。

キツイ山だと聞いていたが道がしっかりしていて楽しい山歩きをする事が出来た。

またシャクナゲの時期に来てみたい!



里山倶楽部四国編
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