夏の里山 矢筈山1848m 石堂山1636m  2010/6/12
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− 矢筈山 石堂山 マイヅルソウ(舞鶴草)とナンゴクミネカエデに会いに! −

6月に入っても梅雨入りが遅れている。

東赤石山に行こうと思ったが、家内が東赤石山はタカネバラやシコクギボウシの咲く時期が良いと言う。

それでは?と聞くと、矢筈山に行きたいと言う。

矢筈山はダラダラ歩きが長いので、私はあまり好きな山ではない。

しかし家内はマイヅルソウの花に会いたいと言う。

マイヅルソウは5月くらいから葉が沢山出ているのに、花はなかなか咲かない。

その上うっかりしているといつの間にか花期が終わっている。

もしかしたら今日は、マイヅルソウの白い花が絨毯のように咲いているのに出会う事が出来るかも?



7時45分落合峠に到着。

高知NOのパジェロイオが一台のみ停まっていた。

用意して7時50分出発。



しばらく登って振り返ると黒い車が一台増えていた。

オチハゲの右には前烏帽子と特徴のある烏帽子山



落合の谷の向こうに三嶺と天狗塚



これから向かう矢筈山の西南峰とその左奥に矢筈山頂上



ミヤマクマザサが茶色くなって枯れている。

ササの花が一杯咲いている。

今年はアチコチのササが枯れているようで鹿の食害との関係が取りざたされている。



三角点通過

ササが刈り払われた跡にはササの新芽が出ている。

鹿に囓られた様子は見受けられない。

矢筈山に鹿は生息していないのか?

ササの広範囲枯れと鹿の食害は、切り離して考えた方がよいかも知れない。



ウラジロモミの樹林帯に入り小さなピークを越えていく

ホトトギスの葉も多い



マイヅルソウの葉が出てきたが、ほんの少し蕾が見受けられるだけ。

夏風邪を引いてから体調が十分に回復していない。

何となく身体が重い。



樹床にはギンリョウソウがニョキニョキと生えている

家内は今年初めて見ると大喜び。

シコクテンナンショウがアチコチに咲いている。



高度が上がってくるとやっとマイヅルソウの花が咲き始めている。

可愛い花に家内は大はしゃぎ

マイヅルソウにはハート形の鶴の舞う姿にたとえられる葉が付くが、一枚葉には花が咲かない。

花が咲く茎は、小さな葉と大きな葉の二枚葉が付いている。



頂上近くになるとツルギミツバツツジが咲き残っている。

ギンリョウソウも多くなる。



何処かで見た花?



シロバナエンレイソウはもう実になっている

ロープ場に来ると高知のご夫婦が賑やかに話をしながら登っているのに追いつく。

峠のパジェロのご夫婦のようだ



9時丁度、サガリハゲ分岐通過



オオカメノキは花が全て散っていた

お花畑に来るとなんと今頃ニリンソウが沢山咲いている。



バイケイソウはまだ蕾もない



西南峰との鞍部の岩場を越えていくとツルギミツバツツジが鮮やかに咲いている。



今年はもう終わっていると思っていたが、山頂直下では丁度見頃、見事に咲いている。



岩場から黒笠山方向を望む

右奥に剣山と次郎笈



右後方には厳しそうなサガリハゲの向こうに天狗塚



矢筈岩は、また帰りに寄る事にして頂上に向かう



9時28分矢筈山山頂着。

先月の黒笠山への縦走の時に比べて15分程時間が余計に掛かっている。

色々な花を探しながら登ると時間が掛かるのかな?



頂上にはミツバツツジが満開。

ミツバツツジの向こうに前烏帽子山



眺望を楽しんでから、石堂山へ向かう

遙か向こうに石堂山から白滝山への稜線が見える。

その向こうの三角錐の山は火打山、風呂塔かな?



コヨウラクツツジが多いがもう花は終わりかけ



ササの急坂を下り尾根に出るとナンゴクミネカエデに花が咲いている。



カエデには可愛い花が多いが、ナンゴクミネカエデの花は特に可愛い。



花は春から初夏に咲き,総状花序に10個前後の花をつける。花序の長さは2〜5cmほど。

雄しべは花弁よりも短い。花弁・萼変ともにしばしば赤味を帯びる。



一気に200m程の標高差を下ると目の前にオチハゲ、前烏帽子、烏帽子山

途中に、石小屋へと下る分岐があり赤テープが沢山巻いてある。

此処を右に下ると大変な事になる。

分岐に小枝で印があるので左へと下る。



振り仰ぐと矢筈山頂上直下にはミツバツツジが満開

見晴らしの良いトラバース道を巻いていく。



幾つかピークを越えていくが足下にはマイヅルソウが咲き乱れている。



小さな花なのでビッシリという感じではなくアッチコッチに咲いているという感じ

しばらく這い回って撮影会。



ササの茂る歩きにくい斜面はかなり笹が刈られて歩きやすくなっていた。

オククルマムグラが沢山咲いている。



ツクバネソウも多い

最後にピークを越えて10時32分水場標識のある鞍部に着く

此処で標高1590m位。

矢筈山から260m位下りてきた事になる。



ほんの少し踏ん張って登ると石堂山1636m



目の前に矢筈山の頂上とその右に西南峰

矢筈の双耳峰とは矢筈山山頂とすぐ側の小さなピークの事なのか、山頂とこの西南峰との事なのか?

いつも??と考えながら歩いてしまう。

眺望を楽しんでから、そのまま御塔石に向かう



眼下に御塔石と岩のテラス

御塔石に来ると5人程のパーティが白滝山方向から登ってきて石堂山に向かった



御塔石は何時見ても立派。

昔、山岳信仰が盛んだった頃は多くの信者が登ってきた事だろう。



岩の向こうに矢筈山岩場に咲いているのはウツギの花に似ているが?



岩の左には津志嶽

大工小屋岩まで行ってみる。

この岩は地層がねじ曲げられている事がよく解る。



また引き返して岩のテラスでまだ11時前だが昼食

陽差しがきつくて気温がどんどん上がってくる。

凍らせたゼリーが美味しい。



岩のテラスから御塔石を見あげる

此処から見た御塔石は槍のように尖っている。



11時10分頃あまり暑いのでゆっくり出来ず腰を上げる。

石堂山のトラバース道に来ると先程のパーティが食事中。

やはり石堂山頂上では暑くて食事が出来なかったようだ。



帰り道に立派なブナの古木に見惚れる。



ブナの幹からは色々な樹木が生えている。

オオカメノキの葉が日に照らされて美しい。

また、マイヅルソウの岩場まできてゆっくりと観賞。



見あげるとダケカンバの若葉が美しい。



さあいよいよ嫌な急坂に取りかかる。

単独行の男性が走るようにすれ違って行った。



さああの頂まで登るのだと気合いを入れる。

ツルギミツバツツジが美しい。



ササの急坂を喘ぎながら登ると気温が高く頭がクラクラしてくる。

やっとの思いで矢筈山山頂着

19時29分着

頂上は冷たい風が吹き上げてきて生き返る思いがする。



しかし、陽差しがキツイので矢筈岩まで行って休む事にする。

少し下ると単独行の男性がやってきた。

汗びっしょりになっている。

これから下る稜線を眺める。



矢筈岩の基部でリュックを下ろすと目の前を大きな蜂が飛び回り落ち着かない。

クロマルハナバチかな?

ハナバチはあまり刺さないそうだけど、ミツバチのように刺しても針が抜けず何回でも刺す事が出来る。

刺した時に出るフェロモンが仲間を呼ぶので、刺激して刺されない事が大事。



蜂がうるさいので岩に登って休む事にする

岩に登ると凄い風が吹き上げてくる。

見晴らしが最高で涼しくて良いが、やはり落ち着かないので一休みして岩を下りる。



後は暑さにうだりながら下って行くが気分が悪くなってきた。

先程の男性が引き返してきて抜いていったと思うまもなく、石堂山に向かって行った若い男性が抜いていった。

もう石堂山に行って来たの?

早いなあ。



くたくたになって14時14分落合峠に帰ってきた。

年齢の所為か病み上がりの所為か経験のない足の痛みがしてグッタリとなる。

しばらく休んで、気になっていたオチハゲ登山口にあるお地蔵さんにお参りをする。

明日からは梅雨にはいるようだ。

しばらく山はお休みかな?

しかし、梅雨明けには例年の信州の山歩きが待っているので体調を整えておかなければ..

帰りに16時と言うのに、貞光から穴吹の国道の温度表示は32度。

驚き!





総歩行距離 11.6q

累計標高差 ±1120m




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