夏の里山  涸沢岳 奥穂高岳 前穂高岳 V 2010/7/21〜23
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− 日本アルプスの山歩き −

2010年7月23日

上高地 〜 横尾 〜涸沢ヒュッテ 〜 涸沢岳 〜 穂高山荘 〜 奥穂高岳 〜

吊り尾根 〜 前穂高岳 〜 重太郎新道 〜 岳沢小屋 〜 上高地


そのV

そのT
 そのU

昨夜は、持参したウィスキーの水割りを楽しんだ後睡眠導入剤を使用して泥のように眠った。

しかし、これがまずかったようだ。

睡眠導入剤はアルコールとの併用はだめだと聞いたことがある。

夜中に気分が悪くなり目が覚めた。

1時半過ぎであった。

その後寝付けない。

トイレに行くと、窓ガラスがガタガタと鳴り強風が吹いているようだ。

今日は、天気が悪くなるのかな?

昨夜の天気予報では快晴のはずだったが?



出発の準備を済ませて、朝食タイム。

しかしまだ気分が悪く食欲がわかない。

朴葉味噌で無理矢理二杯ご飯を食べる。

出発しようとしたが、外はガスでしかも強風が吹き荒れている。



しばらく待っている間に同室の男性や外人夫婦は出発した。

その内少しガスが晴れてきた。

雲海の向こうに八ヶ岳?が浮かび上がって見える。

遠くは晴れているようなので、私たちも出発。

風がきついのでレインのジャケットを着用。

5時30分

長い一日が始まった。



階段はしっかりしていて、おまけにガスっているので恐怖感はない。



矢印や丸印に従って登っていく。



恐怖も危険も感じないが、体調不良で足が重い。

喘ぎながらついて行く。



ピッケルの道標通過

ピークに着いたかと思ったら偽ピークで更に登る。



ピークを左に巻いて行く。



やっと頂上の二つのピークが見えてくる。

西穂と前穂への分岐に着く。



左にピークが頂上か?

日本第3位の奥穂高岳3190m到着

6時21分着

山荘から50分

ピークの上には穂高神社(ほたかじんじゃ)嶺宮があり結構広い。



前のピークには方位盤があるが消えていえ何も解らない。

早く出発した同部屋の男性はジャンダルムまで行って風が強いので西穂までの縦走をあきらめて帰ってきたらしい。



二つのピークの間にはもう一つの道標が立っていて山頂標識が転がっていた。

こんなところにヨツバシオガマ



奥穂と前穂を結ぶ吊り尾根は長さ約1,5km。標高3070m付近に東西に延びている。

北側は涸沢カールに落ち込み、南側は岳沢から上高地へと落ち込む岩稜の尾根。


ガスの中を出発。

6時30分

いったん下って登ると10分程で南陵の頭



コイワカガミやアオノツガザクラが群生している。



ガスでよく見えないが、急坂をぐんぐん下って行く。



一瞬ガスが晴れて、吊り尾根とこれから向かう前穂高岳が見える。

吊り尾根は弓のような所かと思っていたが、結構アップダウンのある厳しいところだ。



鎖に掴まり下って行く。

ガスが晴れてくると目の前に明神岳の厳しい姿が見えてくる。



眼下を見下ろすと上高地の遙か奥、そして霞沢岳の右に乗鞍岳と御嶽山が顔を出している。



前穂高岳と明神岳の向こうに南アルプスが浮かんでいる。

甲斐駒ヶ岳の左奥にはなんと富士山が!



今日も沢山の登山者が日本一の山を目指し登っていることだろうなあ。



長い急斜面を鎖に頼りながら下る。

途中で鎖が無い場所になり、間違って×印の方に降りてしまう。

足場を捜しながら下るが、リュックが岩に引っかかり、気をつけないと体が前に投げ出されそうになる。

○印に復帰して、ふと遙か下を見ると若い男性が、違った方向へ進もうとしている。

声を掛けると道に迷っていたようで、半べそになりながら登って来た。

奥穂に向かっている内に道を失ってウロウロしていたらしい。

「そちらにマークはありますか?」と聞くので丸印が上にあることを教えると涙ぐみながら登って行った。

岩ばかりで踏み跡がはっきりしないので、いったん道を失うと大変なことになってしまう。



更に転がるように下って行く。



岩場を登り返すとなんと雷鳥の母子が目の前で遊んでいる。

目の赤い♂の雷鳥はまだ子供のようだ。

人間を恐れないようで、しばらく目の前で花や草を啄んで岩場に消えていった。



晴れてきて眼下に上高地や梓川がくっきりと見えてくる。

此処で写メールに挑戦。

ところが画面が光ってはっきりと見えない上に使い慣れていないので、なかなか正常に送信できない。

随分と時間を費やしてしまった。

これが後で非常に厳しく効いてくる。

やはりこのような厳しい山歩きの時には慣れないことはするべきではない。



どんどん前穂高が近づいてくるが、なおもアップダウンは続く。



此処まではずっと岳沢側を歩いてきたが、涸沢側を見下ろす場所に着く

涸沢カールの雪渓が美しい。



涸沢ヒュッテがくっきりと見える。

ヒュッテ上の夏池も顔を出しているのが解る。



少し厳しい岩場を越えて回り込むと道がどんどん細くなり行き詰まる。

どうも道を間違えたようで先ほどの岩まで引き返す。

真下に○印が見えていて、一旦岩場を下ってから進むらしい。

ウロウロしているとガイドが引き連れたお年寄りのグループがやってきた。

お年寄りはヘルメットを被り、腰はロープでつながれている。

岩を降りるときはロープを岩に確保して踏み出す足まで指示している。

此は大変だ。

岩場の下でお先に失礼する。

続く

その1 その2



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